吉田つねひこ「政治が視えるメルマガ」の第76号です。
このメルマガでは、国会の流れ、政策の動き、私の活動などをお伝えします。
テーマ : 日本の医療制度を名実ともに世界一にするために
~ Medical Tourismを考える ~
―第9回―
~はじめに~
「Medical Tourism(メディカルツーリズム)」について今回で9号目の投稿
となります。今号では、前稿より記述しているPublic Sectorの雄である国立
チュラロンコン大学医学部付属病院(以下チュラ大)における診療風景を引
き続き覗いてまいります。
■Medical Tourism(メディカルツーリズム)を考える
:その9 タイのMedical Tourism<丁>
前稿のまとめ
1:旅行者カップルの男性が発症した原因不明の左足腫脹に関するバンコク
での医療体験談。
2:チュラ大で、DVT(深部静脈血栓)の疑いがあり、深刻な問題だと言われた。
3:しかし、チュラ大での超音波検査の予約は驚くべきことに9月しかとれない。
(2月中旬現在)
4:お金はかかるが、一刻を争う病気の可能性が高いので、バンコクの高額
な私立病院で検査を受けることにした。
彼らは「バンコク生活便利帳」に記載されている私立病院にかたっぱしか
ら電話をかけ、超音波検査が一番安い病院を探しました。流石に高額な
Personal sectorの私立病院は日本語が通じ、対応がよく、最終的に一番安価
なスクムビットのサミティベート病院の超音波検査に決定しましたが、なん
と翌日の予約をすぐに取得出来ました。タクシーで同病院に到着すると高級
ホテルのベルボーイのような職員が、タクシーのドアを開けてくれ病院内は
ゴージャスな高級ホテルのようでした。当然日本語相談窓口があり、検査室
まで案内してもらえます。院内のソファーは立派でふかふかであり、相当体
調が悪くても、横になって休憩出来るので、待ち時間もさほど苦にならない
ようでした。
検査室にも専用の清潔な待合室があり、エアコンやテレビが装備されてお
り、僅か10分ほどで検査に呼ばれたそうです。男性は全裸の上に検査着を着
てエアコンが必要以上に効いた検査室で待つこと30分以上。検査技師のパー
ソナリティーには不満があったようですが、検査が終了し、会計窓口で超音
波検査代(両脚)6500バーツ(約2万円)支払います。
参考までに他のPersonal sectorの私立病院の中には倍以上の値段を提示し
た病院もあったそうです。画像と報告書を受け取り、報告書には「DVTなし」
と記載されていたそうですが、検査技師に対する不安があり、今度は、チュ
ラ大の血管外科専門医に診察してもらえるので、原因がわかるだろうと考え
たそうです。
彼らの感想は
1:同病院は立派で、病人気分を忘れさせてくれる点では良いがかなりの富裕
層しか受診できない。
2:外国人は、海外旅行保険により無料で受診できるが、そのために必要以上
に高価な薬剤を処方したり、必要以上に高額な検査をしている可能性がある。
3:ここまで豪華にしなくて良いからもう少し安価な医療が受けられると嬉しい。
という感じだったようです。
次稿ではチュラ大の血管外科の専門医の医師の予約日の様子をご紹介しますが、
あまりに衝撃的で日本では考えられません。ちなみに予約時間は9時です。
(次号に続く)
元衆議院議員 吉田つねひこ
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(2017年3月2日 記)
民進党愛知県第1区総支部長
元衆議院議員 吉田つねひこ